しんでくれた

(谷川俊太郎 詩・塚本やすし 絵/佼成出版社)

なんというセンセーショナルなタイトル!!!
と、タイトルだけ聞くとドキッとしますが、
表紙のハンバーグの絵を見ると、大人の方なら
「あ、そういう話ね」と、想像がつくかもしれません。

文章は詩人・谷川俊太郎さん。

先に言います。
素晴らしい絵本です!!!
本当にすごい絵本です!!!

早い話、食育の絵本なんですが、
しかし、そう言ってしまうと、、
何だか教育的で、ちょっと説教臭い感じだったり、
逆に薄っぺらな感じだったり、、、
でも、この本は違います。

命をいただくということ。
生きるということ。
それを、しっかりと感じることができる。

谷川俊太郎さんのストレートな言葉が、
心にズドンと深く深く入ってきます。

前に紹介した絵本「いわしくん」も
食べること、生きること、食物連鎖、そんなテーマがある本ですが、
私の印象では
「いわしくん」は優しくソフトに心にじんわりと響く感じで、
「しんでくれた」はズドンと心に落ちる感じで、よりメッセージがストレートです。

※「いわしくん」、こちらで紹介しています。

谷川俊太郎さん、2015年6月にNHK「あさイチ」でゲスト出演された時、
「いいかげんじゃない、言葉って。」しかし、だからこそ、「詩を書かなきゃ」
とおっしゃっていました。
深いなぁ。

「しんでくれた」、本当に素晴らしい絵本です。
小さなお子さんから、大人まで、全ての人に、是非読んでほしい。
ストレートな分、大人にもとても分かりやすい本だと思います。