リスとお月さま
セバスティアン・メッシェンモーザー 作・松永美穂 訳 / コンセル

外国の山(アルプスの少女ハイジみたいな)、荷車にたくさんのまあるいチーズ、
その一つががころころと転がって、転がって、がけから落ちて---

あるあさ、リスはびっくりして 目をさましました。
お月さまがリスのいえに おっこちてきたからです。

とお話が始まります。
リスは大きな丸いチーズを、お月さまだと勘違いしちゃうんですね。

そしてリスは心配になります。

ぼくのところにあるのが みつかったら・・・
どろぼうだとおもわれて、つかまって ろうやにいれられちゃうよ!

そして、次のページには、牢屋に入れられてしまう想像!!

そんなわけで、リスはどうにかしてお月さま(チーズ)を
どこかへやろうとするのですが、
お月さまは、ハリネズミに突き刺さったり、
ヤギの角に突き刺さったり、
はたまたネズミがお月さまを食べてしまったり!!

リスの勘違い、リスの想像が最高に面白いんです(≧▽≦)!!
動物たちの表情も最高!!

この絵本、すごく「絵を読む力」を試される気がします。
文章だけ追って読むだけでは、面白さがわからない。

普段から文章がしっかりしている絵本ばかり読んでいると、
この本を読むとき戸惑うかもしれません。

「ろうやに入れられちゃうよ!」の次のページの絵は
リスが人間の囚人と一緒に牢屋に入れられている絵なんですが、
この絵が何なのか、わからない子もいると思います。
実は私も最初にこの絵本を見たときは「ん?」と立ち止まったんです(;^ω^)
そんな時は、「牢屋に入ってしまったのを想像してるんだね」と一言添えると、
その後の展開もわかりやすいでしょう。
(何度も牢屋に入った自分(たち)を想像した絵が出てくるので。
↑そして、これがかなり笑えるのです)

絵本は「文章」と「絵」が二つ合わさって、作られるものです。
これこそが絵本の醍醐味の一つなんです!
「リスとお月さま」は、それをとても実感できる絵本だと思います。

まあ、難しいことを書きましたが、
この本の雰囲気に慣れると
めちゃめちゃ面白いです(≧▽≦)
リスの勘違い、動物たちの勘違いがホントに最高なんです!!

物語は表紙をめくってすぐの前見返しから、
後ろ見返しまでしっかり続いていますよ!

この本、我が家の子どもたちも大好きな一冊(*´▽`*)
小さなお子さんよりも、幼稚園高学年~小学生以上の方が
お話の意味が分かることでしょう。
遠目がきく絵ではないので、大人数での読み聞かせ向きではありませんが、
是非お家で楽しんでほしいなと思います。
「絵を読む力」を育ててくださいね!
そしてお子さんと一緒に笑ってください(*^▽^*)

この本が気に入ったのなら、
「りすと森のなかまたち」、シリーズで楽しんでください。
「絵本」の醍醐味を存分に味わえます(*´▽`*)


リスとはじめての雪
「雪」をしらないリス、ハリネズミ、クマが雪探しに奔走します。
大爆笑必須!!最高!!
リスとお月さまより、子どもに分かりやすいので、
小学校で読むときはこの「リスとはじめての雪」のほうを読みます。


リスとはるの森
ハリネズミがすてきな女の子(ハリネズミ)に出会います♡
そして、リスのラブラブ作戦?が始まります。
オチが最高!!
高学年~大人のほうがクスリと笑えます(*´▽`*)


リスと青い星からのおきゃくさん
クマが目を覚ますと、頭の上に「みたことのないもの」(青い鳥)がのっていました。
これって侵略者?ーーーリスたちの勘違いは止まらない!!
めっちゃ笑える展開、最後はなんだかほっこりしちゃいますよ~(*´▽`*)